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平成18年度 第1回推進員研修会
開催日:平成18年6月11日(日)
会場:立命館アジア太平洋大学(別府市十文字原1-1)
スケジュール:
13:00 開会の挨拶
13:10 今後の県センターの活動方針および連絡事項など(県センター)
13:40 基調講演
14:30 分科会 (16:30終了)

基調講演:
立命館アジア太平洋大学副学長 仲上健一教授
演 題:地球温暖化対策と大分県の防止活動

分科会:
第1分科会 国際研究
周緯生教授  立命館孔子学院院長、立命館大学教授
演 題:ローカルとグローバルの統合対策ー地域から地球温暖化防止を
第2分科会 市民研究
溝内辰夫氏  蝪裡圍團如璽新弍銚Φ羹
テーマ:何気ない市民の活動を温暖化防止の視点で見る
第3分科会 メディア研究
大川陽子氏  蝪裡圍團如璽新弍銚Φ羹
テーマ:私たちの活動を知ってもらおう。〜推進員の社会的責任〜

[第1回研修会の指針]
大分県地球温暖化防止活動推進センターを受託して、初めての研修会として、
今後3年間の運営方針説明を行った。
センター運営前任者のこれまでの研修経験を活かしながら、地域環境と地球環境の
統合を狙った国際的視野の強化、情報収集・分析、情報配信まで睨んだ
情報力の強化を特に重点とした研修を行うことを提案した。
具体的には、別府市にある国際色豊かな立命館アジア太平洋大学のご協力により、
世界規模で活躍している講師陣による研修のアドバイスや講演をしていただき、
リアルタイムな地球規模の現状に合わせながら地域の温暖化対策の構築について、
推進員とともに研修とした。
更に、情報に関しては、国内有数のIT関連会社であるNTTデータの研究部門、
NTTデータ経営研究所のご協力で、最新のITツールであるブログ
やGPS携帯電話を利用した地球温暖化対策の新たな取り組みを共同で研究しながら、
推進員の地域活動のための温暖化の現状把握や地域活動報告のツールとしての
IT技術の研修をした。
また、地域協議会を中心とした地域に根ざした活動推進のために、初年度は、
エコスクールを中心とした地域に根ざした環境教育プログラムを開発して、
より具体的な大分県での温暖化対策の数値目標設定と行動について提案していきます。
次年度以降は、活動範囲の拡大と推進員の活動のひとつのツールとして活用できる
エコチェックシートを作成し、大分県と共同で県内の温暖化対策事業を行うことを
説明しました。


第1回推進員研修会
開催日:平成18年6月11日(日)
会場:立命館アジア太平洋大学
研修内容:基調講演
講師・発表者:仲上健一教授 立命館アジア太平洋大学副学長
演題・テーマ:『地球温暖化対策と大分県の防止活動』

[講師からのコメント]
平成9年12月に京都で開催された、気候変動枠組条約第3回締結国会議
(COP3。以下「京都会議」という。)において、日本が議長国として取りまとめ、
全会一致で採択された京都議定書が平成17年2月に発効しました。
発効したことにより、附属書I国には数値約束を守る義務が生じました。また、
京都メカニズムが本格的に動き出します。国際社会は重要な一歩を踏み出したのです。
京都議定書の約束には、3つの側面があり、国際社会との約束、地球との約束、
未来との約束にあります。今後の課題として、条約の最終目標である
温室効果ガス濃度の安定化のために、京都議定書のような短期的な数値目標に
向けた対策にとどまらず、中長期な観点から対策を講じる必要性があること。
現在、京都議定書に参加していない、世界最大の温室効果ガス排出国である米国の
参加が不可欠であること。これまでの世界の温室効果ガス排出量は、
先進国からの排出が多くを占めていましたが、今後、2010年にも開発途上国の排出量が
先進国を上回る見込みであることが挙げられます。
大気中の温室効果ガス濃度の安定化という条約の目標達成に向けて、世界は、
その排出量を長期的、継続的に削減するために、「技術革新の促進」と
「ライフスタイルや社会システムの見直し」が、対策の鍵となります。
地球温暖化問題は、「科学の戦い」と言われるように、
政策立案の前提となる正確な議論に継続的なデータ観測体制が必要です。
温暖化対策のフレームワークは、環境問題としての対象がきわめて大規模であり
超長期的であるために、政策体系は個別努力の積み重ねだけでなく、
国際的なフレームワークの確立が必要です。
また、中央政府と地方自治体との政策体系の整合性が求められ、地域特性に
応じた独自の政策体系の確立が必要であり、より具体的な数値目標が必要です。
大分県では、平成17年11月に策定された新環境基本計画において大分県の
温暖化対策の具体的な数値目標は挙げられています。その政策の展開について、
啓発活動の地域リーダーである推進員が全体のフレームワークをしっかり認識し
地域温暖化対策の実行促進が求められています。

[センター長三浦からのコメント]
講師・仲上教授の講演の中で述べられた国際的なフレームワークをよく理解し、
大分県の温暖化対策の中で、今後策定される各市町村の地域推進計画策定にも
積極的に推進員が参画し、地域特性に配慮した温暖化対策活動の重要性を
再認識することが出来ました。

第1回推進員研修会








第1回推進員研修会
開催日:平成18年6月11日(日)
会場:立命館アジア太平洋大学
研修内容:第1分科会 国際研究
講師・発表者:周 緯生 教授 立命館孔子学院院長・立命館大学教授
演題・テーマ:『ローカルとグローバルの統合対策ー地域から地球温暖化防止を』

[講師からのコメント]
地球温暖化と酸性雨問題はその主な原因物質が共に化石燃料燃焼に伴うものであり、
両者の同時解決を視野に入れ、グローバル環境対策とローカル環境対策の
統合をはかる対策を考えることが重要である。環境問題はグローバル対応の一方で、
ローカルな生活の場から取り組まなければ実が上がらない課題だと理解したい。
地道で着実な積み重ねが大事になる。
また、地球温暖化問題を解決するには先進国と途上国の全面協力が不可欠である。
その協力の方策の一つは京都議定書に定められたCDM(Clean Development Mechanism)
である。但し、途上国は貧困問題、公害問題と地球環境問題に同時に直面しているため、
CDMが成功するには双方の国が利益を共有化できる、特に途上国に、
CO2削減効果のほかに、経済効率性の向上、地域環境負荷の低減など総合的効果を
もたらすようなプロジェクトの実施と制度設計が最も重要である。
本講義は、地球温暖化問題の原因、現状と課題を理解したうえ、
問題の広がりと深まりおよびその環境政策との関連について事例を通じて時間、
地域と政策といった3軸から総合的に分析し、経済、社会、環境三者の調和ある
地球環境政策の構築などを理論的・実証的に学ぶことを目的とする。

[センター長三浦からのコメント]
基調講演での仲上教授からの国際的フレームワークの重要性を受け、
周教授からは、地域環境対策と地球環境対策の統合戦略について
具体的な事例を挙げながらどのように関係性を明確化していくかについて講演を
して頂いた。
統合戦略の具体策として、エネルギー・環境技術の移転、排出権取引、エコビジネス、
統合戦略効果の評価が挙げられる。まず、先進国のエネルギー政策の変遷は、
80年代初頭のエネルギー消費抑制に始まり、現在ではCDMを活用した火力発電所の
気候変動抑制の実例に合わせた排出権取引の事例が紹介された。
環境ビジネスの展開では、資源循環型社会の構築、自然環境の維持・
保全及び自然生態系の回復、新しいエコスタンダードへの転換、
発展途上国への対応の大きな4つの潮流について説明が行われ、
これらの政策評価の仕組みとして環境持続性指標ESIを活用することで、
GDPと同じように環境問題に対する各国の取組を数値化して統一評価を目指し、
これらの研究を統合して国際的フレームワークづくりを試みていることが理解できました。

第1回推進員研修会








第1回推進員研修会
開催日:平成18年6月11日(日)
会場:立命館アジア太平洋大学
研究内容:第2分科会 市民参加研究
講師・発表者:溝内辰夫氏 蝪裡圍團如璽新弍銚Φ羹
演題・テーマ:『何気ない市民の活動を温暖化防止の視点で見る』

[講師からのコメント]
市民の方々に生活の文脈をまったく無視して温室効果ガスの削減量を減らすことを
訴えたり、また温暖化を防止したいと行動を起こそうとしている市民に対して、
行動を始める前に「活動の温暖化防止効果を定量的に示しなさい。」など
言っていませんか?
これでは、せっかく温暖化防止活動に興味をもってくださった市民の方々の
やる気を逆に削ぐことになっていませんか?闇雲に定量化を求めるのではなく、
まずは市民の方々の自発性を引き出すことが大切です。
市民の方々の何気ない活動を暖かく見守りながら、その中に温暖化防止に
繋がっている行為を見つけ、ただ自分の好きなことをやっていたことが
温暖化防止に貢献していることや温暖化を防止するって簡単なことなんだと
感じてもらうことが大切です。本講義では、色々な市民の活動を取り上げ、
どんなところが温暖化防止活動に繋がっているかを皆さんと一緒に考えていきます。

[センター長三浦からのコメント]
推進員には既にこれまでの研修事業等で、推進員の知識は十分に備わっています。
しかし、その知識が地域社会でまだまだ活用されていないという現状があります。
この研修では、日常の活動の中で、いかに地球温暖化対策を県民に意識させ、
行動させるかについて研修しています。
意識のない県民を振り向かせることは、容易なことではありません。そこで、
地球温暖化対策以外で、環境、まちづくり、福祉などの分野で
既に地域社会で活躍する人々をまず巻き込み、それらの活動の中で、
地球温暖化についての切り口を入れて頂くことで、大分県の地球温暖化対策の
裾野を広めようというものです。今後は、第3分科会とのIT研修と共に
連動させていきますが、推進員のIT活用率を考えるとまだまだ直ぐ実践に
移す事は出来ないので、デジタルカメラを利用したワークショップとしました。
具体的には、大学構内の施設を通した地球温暖化について撮って頂き、
模造紙に行動した地図を描き、プリントアウトした写真を貼り付け、
それぞれコメントを頂きました。
今回の研修で、何気ない事柄から地球温暖化について考えることが、
決まりきった温暖化対策よりも共感を得やすいことが実感できました。
また、その提案力を養うことができました。

第1回推進員研修会








第1回推進員研修会
開催日:平成18年6月11日(日)
会場:立命館アジア太平洋大学
研修内容:第3分科会メディア情報研究
講師・発表者:大川陽子氏 蝪裡圍團如璽新弍銚Φ羹
演題・テーマ:『私たちの活動を知ってもらおう。〜推進員の社会的責任〜』

[講師からのコメント]
皆さんは社会的責任と言う言葉をご存知でしょうか?
社会的責任とは、企業や行政が自分たちが行っている活動についてきっちりと情報公開し、
そして、関係する皆さんの疑問や質問などに真摯に一貫した説明をすることです。
皆さんも県から推進員として委嘱を受けていらっしゃいますので、
社会的責任があることは言うまでもありません。
そこで、本講義では、推進員として社会的責任をどう果たしていけば良いのか
について議論させていただき、その後、インターネットに接続できるパソコンや
携帯電話があり、メールさえ打てることができれば、
誰でもがどこでもいつでも情報発信ができ、また思いを同じくする人たちとも
簡単に情報交換ができるブログを使って、実際にホームページなどを作っていただきます。
そして、ブログの持つ様々な機能を説明させていただきながら、
推進員活動においてブログをどのように活用していけば良いのかについて
皆さんと一緒に考えていきます。

[内容]
地球温暖化防止の必要性や、推進員の存在を広く告知し、
地域住民との連携を図る一つのツールとして「ブログ」を取り上げ、
ブログを地域連携に活用した様々な事例(WWFや宝塚NPOセンターなど)や、
その操作方法について講師から解説・指導していただいた。

[センタースタッフから一言]
数年前から、ホームページより操作が容易で、コミュニケーション性の高い
「ブログ」の人気が高い。推進員の方々にも今後、このようなIT技術を積極的に
活用していただきたい。と思う反面、推進員の年齢層が比較的高いため
果たしてITが受け入れられるか?」という心配もあった。そこで、
受講生各自に学生スタッフをサポートに配置したり、講義をゆっくり進めたり、
という配慮を行った。パソコン初心者の方からは「やっぱり難しかった」
という声も聞かれたが、「難しかったけど、チャレンジしてみましょう!」と後日、
パソコンを購入してお孫さんに導かれながら継続してがんばっている方が
いらっしゃるのはウレシイことだ。次回は、初心者の方にもより理解しやすい
講義進行を検討したい。

第1回推進員研修会